2015年10月8日木曜日



台風により、講座は休講。
恐ろしい程の風の音を聞きながら一日過ごしました。

ごぉごぉ唸る風の音を聞いていたら、
厳しい荒野の風景が脳裏に浮かんできて、
まるで嵐が丘だわ!と。
原題は「Wuthering Heights」
wuther は「風がビュービュー吹き荒れる」だから
まさしく…。


”見る人がいなくても、庭の枝木は風に揺らぐだろう
優しく咲く花もひらひらと落ちるだろう
可愛がる人がいなくても、あのブナの木は茶色の芽を出すし
この楓の木は紅葉して散ってしまうだろう
可愛がる人がいなくても、数多くの砂州を通りすぎ
小川は平野を音立てながら下ってゆくだろう
昼間にも、また夜になって小熊座がぐるぐると北極星のまわりを巡る、そのときも
...
気にかける人がいなくても、小川は風わたる森のまわりを流れゆき
青鷺や水鶏の巣に水を漲らせ
あるいは入り江
あるいは窪みともなり
大空わたる月の光を砕いて銀の矢とするだろう

年々歳々、私たちへの記憶は薄れて
丘が取り巻くこのあたり一帯からも消え去ることになろう”

Alfred Tennyson