2015年11月13日金曜日

いつもは、本は、自分が読みたいから読んでいるだけ…の私ですが。

先日、北海道新聞(道東版というのかな?)の「おすすめ」というコーナーに
一冊、私のおすすめ本を紹介する、短い文章を書く
という機会をいただきました。

もし興味のある方がいらしたら、下の画像をクリックしてください。拡大されます。


Long version

日々を生きて行く上で様々な選択枠が現れるが
「美しい」という感覚を基準に物事を判断している様に思う…。
スイスの建築家ペーター・ツムトアのエッセイ集には、創造する事への想いが、
静かにかつ強い意志を持って綴られている。
その人が作り出す作品や人生には、その人の人生観が現れるのではないだろうか。
日々の仕事や暮らしぶりひとつひとつの重なりが、自分という作品とも言える。
「建築を考える」というタイトルではあるが、
そこに綴られるのは、建築に留まらぬ幅広い分野で培われた人生経験からの思惟で有り、
仕事や作品、感覚の根底に有る教養というもの、
物事の本質や美を見極める揺るぎない追求力の重要さを改めて感じさせられる。
自身の頭で考え、選び、感じる為の示唆を与えてくれる、翻訳、装丁共に美しい一冊である。